北九州八幡東病院について

院長ごあいさつ

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北九州八幡東病院は旧病院の老朽化に伴い2022年10月1日に八幡東区東田地区に新築移転となりましたのでご報告申し上げます。近代化遺産と自然環境が共存する東田地区の広々とした景観の中で、北九州八幡東病院は白とダークブラウンのシックでモダンな温かみのある6階建ての佇まいとなりました。八幡駅のすぐ北側で交通の利便性にも優れ、病院からは開放感のある景観を望むことができます。旧病院と同じ480床の規模で延べ床面積は以前の約2倍となっていますが数字以上の広さを感じられます。ここ数年、当院はコロナを始めとする感染対策に心を砕き、懸命に対応してきましたが、今の広いスペースは「三密を防ぐ」点でも有効と考えられる上に、ゆったりとした環境で療養生活を送っていただけるものと確信いたします。また、空気感染対策として病室はすべて陰圧としております。以前より皆様よりご要望のあった個室も整備させていただきました。

総務省は2022年9月18日、65歳以上の高齢者人口は3627万人と、前年(3621万人)に比べ6万人増加し、過去最多となったと発表しました。総人口に占める割合は29.1%で、前年の28.8%に比べ0.3ポイント上昇し、これも過去最高となっています。1950年(4.9%)以降一貫して上昇が続いており、1985年に10%、2005年に20%を超え、2022年は29.1%となり、2040年には、35.3%になると見込まれています。

政府は今後増大する財政負担や人口減少に対して地域に必要な病床数を検討する意味で地域医療構想を策定しています。コストのかかる急性期病院病床数を減らし高齢者を施設や在宅に誘導し訪問診療、訪問看護、訪問リハビリなどを充実させそこで看取る方針としています。「自分のうちで人生を全うしたい」「最後の瞬間まで自分のうちに住みたい」という希望は人生の終末期において我々の自然な要求でもあります。しかし在宅看取りを依頼できる医師や、訪問診療、介護、リハビリを提供できる医療系職員が絶対的に不足しているなど、在宅での医療サービスは質・量ともに限られたものとなっております。結果、手厚いサービスは期待できず、家族の負担が大きくなるものと推察されます。

救急車などで搬送されたご家族の病気を診断し高度な治療を行う急性期病院の在院日数(入院期間)は非常に短くなってきました。高齢化の進んだ現在では心臓病や糖尿病などいろんな病気を持った方が一般的で、十分に治りきれていない、まだ医療や介護が必要で自宅には退院できない方が数多く見受けられます。こういう方の受け皿になり退院まで支援するのが当院のような慢性期病院の役割になります。 北九州八幡東病院は、神経難病など各種障害で苦しむ方々に対して、短期間から長期間わたって利用できる、慢性期神経難病センター的な機能を持たせた障害者入院病棟200床、そして自宅では介護困難な方、何らかの医療処置が必要なため一般の施設には入れない方、または病状は落ち着いたが自宅退院可能となるまでリハビリを行う患者さんなどを対象に医療療養病棟160床、回復期リハビリテーション病棟60床、介護医療院(院内型)60床の計480床を整備しております。

新病院におきましても「質の高い心のこもった医療を提供する」という理念のもとに、地域に要望される医療・介護を提供し皆様に必要とされる病院であり続けたいと願っています。今後もご利用いただけましたら幸いです。

 どうぞよろしくお願いします。

北九州八幡東病院 院長 坂田 久信

北九州八幡東病院/北九州八幡東病院介護医療院
〒805-0071 福岡県北九州市八幡東区東田一丁目4番3号