平成28年度 リハビリテーション部門講演会を開催しました。
リハビリテーション部門講演会責任者 北九州湯川病院 安田光進
平成28年10月22日(土)リハビリテーション部門講演会を開催しました。リハビリテーション部門講演会は、チーム連携スキルの向上を目的に、リハ部門だけでなく、病院グループの他部署や養成校の学生が参加し、共通の知識を習得することを目的としています。
今回は、九州歯科大学口腔保健管理学講座の吉野賢一准教授による「脳から見た「食べる」」と、国立病院機構福岡東医療センターの上野道雄院長による「医療事故調査制度と院内の医療安全体制」の2演題でした。参加者は、リハビリ部門112名、他部署13名、リハビリ養成校学生(教員含む)73名でした。
食べる行為を、脳科学という今までとは違う視点で解説していただいたり、医療事故調査制度という大切で身近な問題であるにも関わらず、皆があまり関心、理解をしていなかった制度を分かりやすく説明していただき、今後の業務に対する考え方や医療安全に対しての意識の向上につながったのではないでしょうか。
今後もこのような機会を設け、チーム連携スキルの向上に役立てて行きたいと思います。
参加者の声
北九州八幡東病院 作業療法士 山下 智央
今回、九州歯科大学の吉野先生に脳から見た「食べる」についてご講義いただきました。演題の中で、「食べる」と「脳」には密接な関係があり、食事は注意と記憶が主に関連していると述べられていました。人は、「食べる」をスタートさせる情報を入力して、本来の食事動作に繋がってきますが、注意や記憶に問題が生じると食べることが困難になります。また、脳の機能低下により、食材と同じ色の容器や人が多い環境では外部からの刺激が多く、視覚情報の誤入力も情報を錯乱してしまうことがあります。臨床の場でも食事動作が止まることや拒食や不食により十分に食事が出来ていない光景を目にします。
講義を聴き終えて、食事は様々な脳機能が関係しており、個々の症状に伴った環境を調整しながら食事に対してアプローチをしていく重要性を再確認しました。今回、学んだことを日々の臨床に活かしていきたいと思います。
北九州古賀病院 理学療法士 中川 雄介
医療事故調査制度における院内医療安全体制を強化することは、事故の再発を防ぐことだけでなく、いつ当事者になるかもわからない病院の職員を守るため、当事者となった職員と病院の信頼関係を守るために大切であることがよく理解できました。
今回学ばせていただいたことを踏まえ、今後も安全な診療業務を心掛けていきたいと思います。

