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抑制廃止宣言

第16回日本療養病床協会全国研究会福岡大会で、「抑制廃止福岡宣言その後」のパネラーとして、看護部長の志方弘子がシンポジウムに参加し、大きな反響がありました。
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抑制廃止の取り組みについて
当院では、平成9年より抑制廃止について取り組み、平成10年「抑制廃止福岡宣言」の宣言病院として患者様の人権を守り、一人ひとりの個別性を重視したより良質な看護・介護を提供し、地域に選ばれる病院を目指して日々努力しています。
第16回日本療養病床協会全国研究会福岡大会は「抑制廃止福岡宣言」の10年後ということで、宣言前後の骨折の件数と最近の骨折の件数を比較した結果、骨折の件数の増減はありませんでした。骨折は抑制をする、しないことによる原因ではなかったと言えます。
現在は、亜急性期の患者様・認知症患者様の増えたこと、一般病棟にこのような患者様が混在すること、抑制をしないことを継続することは、看護や介護する者の縛りたくない、縛られたくないという精神力だけで保たれているところもあります。
人員は法的には充足していますが、看護・介護する者は悲鳴をあげながら頑張っているのが現状です。院外に機会があれば抑制をしないことの継続の大変さを、職員や一般社会の方々が現実を見て、どのように理解されるか、また理解をしていただきたいと思います。
そこで、今までの取り組みのポイントとして、以下にいくつかあげてみました。
1.病院全体で取り組む(チームアプローチ)
医師、看護師、看護職とパラメディカルとの情報交換と連携 |
2.職員の意識改革(看護師、看護職の教育)
・抑制はなぜいけないのか、抑制したらどうなるのか、抑制の弊害を認識する。
・十分に論議し、問題意識を共有する |
3.基本的ケアの徹底(抑制に至らないケア)
1) 起きる 2)食べる 3)排泄 4)清潔 5)アクティビティ
・患者様個人をアセスメントし、個人に合った適切なケアプランの実施
・口腔ケア、嚥下摂食訓練、排泄訓練、問題行動、精神面への働きかけなど、特に医療度の高い患者様が増え、見守り強化の必要性があると感じるが、患者様に接し、触れ合う機会が増えたことで精神的安定にもつながっている。これらは生活そのものがリハビリであり、日常生活の活性化や自立支援への方向づけともなっている。 |
4.抑制をしない工夫
1) 点滴除去 2)転倒・転落 3)オムツはずし不潔行為 4)経管栄養チューブ除去 5)その他 工夫については、基本的対応(抑制廃止マニュアル)に沿って行い、その他は個別に検討して対応している。 |
5.ご家族への説明と承認
当院が「抑制廃止」を社会に宣言していること。また、患者様の症状、行動状況や抑制の弊害について説明する。特に転倒・転落については、認知症の患者様の思いがけない状況になった場合の説明と理解を得て、書類を交わすようにしている。 |
6.チェック体制と報告
抑制廃止を継続するために
・ 3ヵ月に1回の抑制廃止委員会
・ 2ヵ月に1回の抑制廃止検討会(事例検討)
・ 課長会への報告、病棟日誌・介護日誌の報告
・ 定期的勉強会の開催
・ 患者、ご家族へのインフォームド・コンセント
・ 職員の意識調査の実施(毎年)
・ ご家族に対する意識調査(5年に1回)
・ 「抑制廃止宣言」文を各病棟及び玄関ホールに掲示
・ 「抑制廃止マニュアル」作成
・ 抑制廃止委員による病棟巡回、現状把握と問題に対する現場での対応 |
| 以上は今までの取り組みとして述べましたが、抑制の対象となる方は認知症があり、理解力が低下されている高齢者です。病院、施設だけでなく、在宅での介護の場でも自分の動きをうまく判断できず、抑制につながる可能性のある方は多いと思います。対応、工夫でお困りの場合はいつでもご相談ください。 |

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